シー・イーグル・ソナタ ニーヴ・マッケイブ おかわりがいるかどうか訊いてきなさいよ お客さんは普通紅茶のおかわりをしないもんだ、おかわりするのはコーヒーだけ、 そんなの常識だろう、紅茶ってのは一杯限り、 初めがあって、真ん中があって、終わりのあ…
www.stephens-workshop.com ――・この考察は絶対的に正しいものであるか、相対的に間違っているものであるか? ・絶対的に正しいと言えるのは、作品に書かれている文章そのものである。それをどう解釈するかは読み手によって異なるので、相対的に間違っている…
旅に行きたいので。約10年以上前に某SNSで書いたギリシャ旅行記です。コピペしただけですが、誤字等は多少修正してます。長いです(笑)。偏見じゃないかという表現もありますが、10年以上前の自分が旅行をして感じたことを率直に書いたものなので、そのままに…
www.stephens-workshop.com 「人生の道の半ばで/正道を踏みはずした私が/目をさました時は暗い森の中にいた。/その苛烈で荒涼とした峻厳な森が/いかなるものであったか、口にするのも辛い。/思い返しただけでもぞっとする。/その苦しさにもう死なんば…
www.stephens-workshop.com 長いだけとナメておりましたが、私もep.14並みに苦戦しております。 長すぎる(笑)。とても全部を網羅することができないので、最初に読んで作ってみた大体の場面の流れを公開します。この部分面白そう! と思った部分だけじっく…
www.stephens-workshop.com 第14挿話の鼎訳と原文を突き合わせて、「大体こんなことを言ってますよ」と思われる部分をあらすじ的にまとめてみようと思ったのですが、いつものようにざっくりまとめることができず、かなり訳し直しのようになってしまいました……
パロディと匿名性――『ユリシーズ』第12挿話の「丁寧な埋葬」*1に手向ける、柳瀬氏の解釈に対する一考察 私にとってキュクロプスと言えばルドンの描いた絵画、あの優しく悲しげな眼をした巨人を最初に思い浮かべるのだが、ユリシーズ第12挿話のキュクロプスか…
昨日祖母から聞いた話を、忘れないうちに書き留めておく。自分の身近な人から戦争の話を聞くのは初めてだったからだ。 私の祖母は1929年生まれで、今年92歳になる。母方の祖母だ。父方のほうはどちらもすでに他界している。祖父は私が中学三年生の時、60代で…
www.stephens-workshop.com 第3挿話精読の途中だが、12月6日に行われたユリシーズ読書会(第9挿話の回)の第1部の主催者発表を少しまとめて文章化し、適宜感想などをつけてみた。内容は以前にツイッター上で公開したもののほぼコピーだが、参加者の方々の中…
www.stephens-workshop.com (この記事は2019年10月に開催されたユリシーズ読書会参加にあたって調べた内容を、2019年12月~2020年10月の間にまとめたものです。現在、読書会はオンラインで継続して開催されています)。 「京都から深夜バスで東京までやって…
www.stephens-workshop.com (この記事は2019年10月に開催されたユリシーズ読書会参加にあたって調べた内容を、2019年12月~2020年7月の間にまとめたものです。現在、読書会はオンラインで継続して開催されています)。 「京都から深夜バスで東京までやって…
EUフィルムデイズ 『ブレンダンとケルズの書』 https://aoyama-theater.jp/feature/eufilmdays 『ケルズの書』は15年ほど前に展示されている実物を現地で見た。その時にはアイルランド版聖書の美しい装飾写本としか思わなかった。 本作のキャラクターは可愛…
特に誰も興味はないと思いますが、ツイッターで連ツイするにはあまりに長いので(いつものパターン)、ブログに載せときます。不動産トラブルの話です。☆問題・私の部屋の電気が突然切れる。蛍光灯を変えても直らない。設備の基礎的な部分が壊れたんだな、と思…
www.stephens-workshop.com 「京都から深夜バスで東京までやってきて、未曽有の重量のカバンを持ち、ネットカフェを転々としながら読書会に参加した」者の、ユリシーズ読書会第3回(第二挿話)の予習&再調査のメモです。異常な長さなので更新が遅れてしまい…
志賀直哉 [ちくま日本文学021] 作者: 志賀直哉 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2008/08/06 メディア: 文庫 クリック: 13回 この商品を含むブログ (14件) を見る 『ちくま日本文学021 志賀直哉』を読んだ。読み終わったのは二か月も前なのだが、色々書い…
https://note.mu/isonomaho/n/n71d5d8f001c2 宮野真生子・磯野真穂著『急に具合が悪くなる』をとりあえずAmazonのカートに入れた。今買うことも、読むこともできない。想像される内容が、過去の傷を再び開く。でも、恐らく闘い抜いたのであろう二人の著者に…
『ユリシーズ』の第二回読書会に行った。「読書会のために京都から深夜バスに乗って日帰りで東京まで来たヤバい奴」として認識されていたようだ。ちなみに第一回は主催者の方に無理を言ってスカイプで中継して頂いた読書会の様子を眺めていた。この読書会の…
子供の頃教育番組で、「これはねずみ、これはねずみを追いかける猫、これはねずみを追いかける猫をなでた女の子、これはねずみを追いかける猫をなでた女の子にアメをあげたパン屋さん……」というような言葉遊びを見たことがある。最終的には、最後に出てきた…
近松秋江『黒髪/別れたる妻に送る手紙』講談社文芸文庫 1997年 おそらく古本市で買った。講談社文芸文庫が安く買えたので、中身はあまり気にしなかった。近松秋江という名をずっと空見していて、近江秋江(おうみあきえ)という女性の作家だと思ってた。平…
久々に腹を立てている。mixiでメッセージをやり取りしたニックネームトマト君と、そいつとやり取りしていた自分自身に腹を立てている。あるコミュニティへの私の書き込みを見て、そいつが私にメッセージを送ってきたんですよ。「自分は外資系IT企業で営業を…
九月の京都にしてはそれほど暑くない日が続いている。夏っていえば九月まで続くイメージだったんだが。体が慣れたのか。東京はもっと涼しいのだろう。 主に本を読んだり個人的な翻訳をしていたりするのだが、家だと落ち着かない。喫茶店ばかり入るのももった…
北杜夫の『牧神の午後』を読んだ。六編の短編小説のアンソロジー。でもその中の「病気についての童話」は四つの掌編から成っているので、全部で九編の小説が含まれていると言っていい。まず旧仮名遣いが美しいのもさることながら、作品全体を通して何かこう…
宝が池公園に行ってきた。すごく近いのだけれど、今の家に住んでから二年くらいしか経っていないので、今まで行く機会がなかった。何となく考えが鬱ループになって、人間臭さが嫌だけれど人恋しい、というめんどくさい気持ちになってきたので、自然の霊気を…
こないだ下鴨の古本市で買った本を読んだ。ウィリアム・バロウズの『ジャンキー』。麻薬中毒者であることで有名な彼の、自伝的小説であり、処女作、らしい。面白くて一気に読めた。ジャンキーがどういう行動をするか、ジャンキーになるとどういう症状が出る…
黄色い日差しが肌に照りつける。爪先を見つめながらとぼとぼと歩いている。花弁を閉じた槿の花がいくつも落ちている中に、ひっくり返ったセミが白い腹を見せている。生命が生い茂っている。死者たちがぼんやりと陽炎のように立ち上る。 三年前に、主治医が突…
少年がとつとつと傘の先で道路を突きながら帰っていく。いつ降りだしてもおかしくないような曇り空。蒸し暑い空気をぬっと押しのけてバスがやってくる。久しぶりにバスで四条まで行って買い物をしてきた。サンダルとTシャツ。今まで履いていたサンダルはカビ…