Ball'n'Chain

雑記

トマト君はクソ

 久々に腹を立てている。mixiでメッセージをやり取りしたニックネームトマト君と、そいつとやり取りしていた自分自身に腹を立てている。あるコミュニティへの私の書き込みを見て、そいつが私にメッセージを送ってきたんですよ。「自分は外資系IT企業で営業をやってるサラリーマンです。映画と読書が好きで今日は出張で京都に行きます。お酒は好きですか? どのへんで飲みますか? 良かったらお話ししませんか?」って。で、私も映画と読書が好きな人なら話せる人かもな、と思って、酒は好きで三条か四条辺りで飲みますとか、今は翻訳の勉強してますとか、自分のことも訊かれた範囲内で話しつつメッセージやり取りしてたわけですよ。そこまでは全然問題なかった。で、最初に京都に出張で行く、っていうのと、お話ししませんか、っていうくだりがあったのと、頻繁にどこで飲むのかとか一人で酒を飲むのかとか今日はどうするつもりなのかとかって訊いてくるから、あ、この人もし互いに都合がよければ一緒に飲んでみたいんだ今日、って感づくじゃないですか。でも、いつまでたっても直接飲みに行こうとは言ってこない。もし誘って一緒に飲んで面白くなかったりしたら責任取るの怖いんだな、と思って、水を向けてみたんですよ。今日は飲みに行こうかな、とか、いま○○ってところで飲んでます、とか。それでもかかってこないから、今どっかで飲んでますか? って直接訊いてみたの。そしたらやっと、近くで合流しましょうって話になって、じゃあ××っていう立ち飲み屋でって話になったの。私は行きましたよ普通に。「カーキ色のスカートにデニムのジャケットを着た太った女が入ってきたら声をかけてください」って事前に伝えて。で、店の前まで来たらなんか人待ち顔の小太りの兄ちゃんが携帯見ながら立っている。もしかしたら…? と思いつつも店の中に入る。で、改めて携帯見たら、「店の外で待ってます」って連絡が入ってたの。「えっ私もう中に入りましたよ」って伝えたら、「ごめん、ホテル出たんだけどお客さんから連絡があって今日中に資料出さなくてはいけなくなり、仕事します。申し訳ない」って言うのよ。

 あんた、今いたじゃんwww ちらっと目合って品定めしてたじゃん。私は店入っちゃったから酒とつまみオーダーするしかないよね。その分の金払えよ、って何か自分が悪質なデリヘル嬢になったみたいな気分になる。

 つまりですね、言いたいのは、どんな綺麗事言ってもデブとブスが駄目ならその辺を事前にちゃんと知らせるなり確認するなりしておけと思うのだ。そんな赤子でもわかるような嘘つかれてすごく不愉快だわ。「当方デブまたはブスはお断りしておりますごめんなさい」って最初から言ってくれればこっちだって会ってみようという気にはならなかったよ。それが言えないならよくあるパターンの、芸能人では誰に似てるとか、体形はどんな感じとか、会う前に訊きゃいいのに、それができないけど規格外を許せないってことは、外見を気にしている奴って思いたくないし思われたくない、「なんちゃって性格だけ二枚目」なんだよな。

 それが一番腹立つ。

 そしてそれを見抜けなかった自分に腹が立つ。ニックネームトマト君からしてまず察しろよ。やたら立ち飲み屋ばかり進めてくるところからもこすい根性が見え隠れしているだろう。そんな奴に水なんか向ける必要などはなからなかったのだ。臆病なガキにかまってやる必要などなかったのだ。ていうか今頃mixi使っていること自体が終わっている。私も含めて。

 実は見た目でブッチされたことは前にもある。以前、二十代の後半頃に、金に困って自分の下着を売ったことがあって、渋谷には使用済みの下着を古物商として買ってくれる店があったんですが、そこで二、三回世話になった。下着を差し出すだけではなく、脱いでるところを写真にとられて(ちゃんとこの人が履いてましたよ、って証拠に)五千円ももらえなかったから、私の容姿の偏差値はものすごく低いことが分かる。で、そういう店を通さないで個人相手に一度売ろうとしたことがあったんだけど、最初新宿の南口で待ち合わせで、着いたらすぐに待ち合わせ場所変更されて、っていうのを三回くらいやった後に連絡が取れなくなった。あれは直接私と対面せずに、今下着を売ろうとしている女がどんな女かどこかから品定めされてたんですね。こすいガキが。美女がてめえ相手に下着など売るはずなかろうが。電車賃返せや。ブスで足切りしたいなら、事前に告知しろ。こっちは金に困ってたんだ「でも私の下着なんて誰も買うはずない……」なんて殊勝なこと考えねえからな。

 で、話は逸れたけれども、入りたくもない店に入らされて非常に不愉快だった私は別の店で飲みなおした。初めてあの「電気ブラン」を飲んだ。なんというか、雑多なものがはじけるような味。昔のキャバレーのネオンみたいな。あの味は京都よりも東京によく似合う。電気ブランオンザロックで飲みながら、もう二度とmixiからのメッセージには構うまい、と決意を新たにしたのだった。そしてトマト君はクソ、そいつに翻弄される私もクソ。

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